Octopus's Garden

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IFRS(国際財務報告基準)導入先進国オーストラリア

$Octopus's Garden~ぎーくな会計士のブログ-アボリジニ

今月の「会計・監査ジャーナル」の中に、「オーストラリアから学ぶIFRSの実務的導入」という特集がありました。

なかなか興味深い記事だったので、ちょっとだけ、引用しながらご紹介します。

①オーストラリアがIFRSの導入を決定した理由

IFRSを導入する事で得られる3つのメリット

”オーストラリアへの資本流入促進=資本コストの低下、オーストラリア企業の競争力強化にとって重要”

 →オーストラリアに海外から資本が流入されることで、資本コストが低下し、資金調達が容易になり、国内企業の競争力強化につながると考えたみたいですね。

”多国籍企業の財務諸表の作成者・監査人・利用者にとってのコスト低減”

→特に欧州に上場子会社があるような企業はメリットが大きそうですね。連結財務諸表を作成するときに会計基準を統一する手間が省けるのは大きいですね

金融商品などオーストラリア基準の不備を解消”

会計基準に不備があることが分かっていても、会計基準を開発しなおすのは大きな手間がかかりますからね。基準を作る側にとってはこういうメリットもあるんですね。

一方で、これに対するコストは、

”独自の会計基準を設定できなくなること”

→新しい基準の導入には、コストが当然係る物ですからね。

初度適用に関して、2000万~1億豪ドル程コストがかかり、大手銀行等金融機関はこの上限近く、製造業では下限近くとなった

→結構な額ですね。

これらのコストとベネフィットを勘案した結果、ベネフィットの方が大きいと判断して導入を決定したそうです。

IFRSのベネフィットは後からやってくる

IFRS導入にあたっての論点

”入念な準備:導入の影響を経営者も理解し、ITシステムの整備も行っておくこと”

→システム対応ははやめに準備しておかないと大変ですね。

予算管理:事業予算もIFRSで策定しおくこと

管理会計財務会計との間で大きな齟齬が生じては大変ですからね。会計基準の変更はまさにルールの変更。予算管理や事業計画に大きな影響を及ぼしそうですね。

”影響の理解:会計処理が影響を受けるだけで、キャッシュ・フローが影響を受けるわけではないことを、投資家に周知しておく”

→これ重要。会計に強い人にとっては当たり前の事だけど、そうじゃない人にとっては何が変わるのか不安になってしまうこともありえますよね。会計基準の変更はあくまで表現の仕方の変更で、経済活動の実態が変わるわけでは無いのです。

”借入金の財務制限条項など財務指標の変化:IFRSの導入で、金融機関との交渉や契約内容の変更が必要になることもある”

→「会計基準変更の影響で財務制限条項に抵触→資金繰りの悪化→倒産」なんてなったら洒落になりません。導入にあたって、契約の見直しを行わなければなりませんね。

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