Octopus's Garden

半歩先の生き方・働き方を考えるブログです。

減税で会社の利益が減るという謎

先の税制改正で、12年の3月期以降から法人税の減税が行われることになりました。

従来30%だった法人税率が25.5%に引き下げられることになりました。

また、それと同時に復興財源に当てるために法人税額の10%が3年間、復興特別税としてすべての企業に課されることになります。

企業にとっては、結果的に2%程の減税になります。

それで、今日のタイトル「税率が下がると会社の利益が減るという謎」なんですが、

会計に明るくない人は、税率が下がって利益が減るって言われてもピンとこないと思います。

このからくりの犯人は「繰延税金資産」ってやつです。

繰延税金資産っていうのは、ざっくりいうと、将来支払う税金が少なくなること見込まれる分を資産として会社の貸借対照表に載せているものです。

例えば、2年後にの税率を30%と見込んで「繰延税金資産」を計上したとしましょう。ここで、2年後の税率が25%になってしまったら、今まで見込んでいた金額より税金を少なくする効果が小さくなってしまいますよね。企業はこの30%と25%の差分の5%分だけ「繰延税金資産」を取り崩さなければならないのです。この「繰延税金資産」の取崩に伴って、利益が減少することになります。

「???」でしょうか?

もっとわかりやすく説明しましょう。

貸借対照表に計上されている繰延税金資産は、将来、税金を払うときに使うことで、税金を安くすることのできるクーポンのようなものと考えてみてください。

例えば、

今の値段が300円の卵を1パックもらえるクーポンを持っているとします。クーポンが使えるのは一週間後です。あなたはそのクーポンを300円で資産として計上したとしましょう。ここで、1週間後に卵の値段が200円になりますという発表があったら、このクーポンの価値はいくらでしょうか?当然300円というわけには行きませんよね。このクーポンは帳簿上の金額は200円に下げなければなりません。この300円と200円の差額は損失となってしまいます。

クーポンを「繰延税金資産」、卵を「税金」に置き換えて見ると、「税金が下がると損失が出る」というロジックがわかるはずです。

繰延税金資産については、このマンガに詳しく書いてあります。