Octopus's Garden

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真実性の原則という謎の原則

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photo by HydrogenPops

 会計の世界というのは、複雑怪奇で、一般人には理解しがたいことがしばしばあります。

 私は10代の後半で簿記の勉強を始め、その後会計の専門家として会計を生業にしてきました。

 簿記の勉強を始めた時から数えると、会計の世界に入ってから10年以上の月日が経過しました。

 そんな私にも未だに理解のできないこといくつかあります。そのうちの一つが、今回のテーマである「真実性の原則」です。

真実性の原則とは

 日本の会計基準の根幹をなしているが、「企業会計原則」です。

 企業会計原則には、細かい原則は規定されていませんが、企業が財務諸表を作成するにあたって、準拠すべき原理原則が規定されています。

 企業会計原則は、「一般原則」「貸借対照表原則」「損益計算書原則」の3つから構成されていて、「一般原則」は「真実性の原則」をはじめとして、7つの原則から構成されています。

 そのうち、「真実性の原則」は、

企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。

 ~企業会計原則 一般原則 真実性の原則

と規定されていて、一般的に「企業会計原則」の「一般原則」の最高規範と言われています。

 財務諸表論のテキストを開くと、 「真実性の原則は、他の一般原則の上位に位置づけられるもので、企業会計原則全般に共通する原則である。」などと書かれています。 

真実な報告って何?

 なんか、一見もっともなことを言っているようにも思えますが、ちょっと立ち止まって考えて欲しいのです。

 真実性の原則は、「真実な報告をするものでなければならない」と書いていますが、何をもって「真実な報告」とするのでしょうか?

 それは他の一般原則を始めとした他の会計原則にしたがって作られた財務報告という事になります。

 そうすると、「真実性の原則」が意味するのは、「ルールにしたがって、財務報告してね」ということを言っているに過ぎないのです。

真実性の原則不要説

 そんなことをわざわざ、もっともらしく、「真実性の原則」などともっともらしい名前をつけて会計原則とする必要があるのでしょうか?

 私には、ルールブックの最初に「ルールにしたがってプレーしてね」と書いてあるのと同程度のものにしか思えません。

 しかもこれが「他の一般原則の上位に位置づけられる」というのは。。。

 会計の世界は難しいです。

 

財務会計講義〈第13版〉

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