Octopus's Garden

半歩先の生き方・働き方を考えるブログです。

106億円の使い方

  子会社から多額の借入を行っていた事が発覚し、背任の罪で逮捕され話題になった、大王製紙前会長が書いた本『溶ける』を読みました。

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

 

  従業員からの告発により発覚したこの事件。事件が発覚した当時、メディアでは、その借入金の使い道について様々な憶測が流れましたが、子会社から借り入れた金額は、全てカジノにつぎこんだのだそうです。

 カジノにハマり、最初は勝ち負けイーブンが続くものの、負けが増えてくるに連れて、少しずつ掛け金が増えていき、ついには手持ちのキャッシュでは足りなくなり、子会社からの借入という「錬金術」に手を染めていくまでの過程が当事者の視点から克明に描かれています。

 仕事では、部下からの評価は非常に高かったという井川氏。大王製紙という大企業の創業家に生まれ、東大を卒業し、経営者としても厳しい競争環境の中でも業績を伸ばしていく。そんな順風満帆な人生を送っている人でも、ほんの小さなきっかけから人生の歯車が狂いだしてしまう事もあるのです。そして、一度狂い出した歯車と言うのは、簡単には戻す事が出来ないのです。

 本書の随所に、会社、部下に対する思いが随所にかかれていて、文書から、井川氏の真面目な性格が伝わってきます。本書を読み終わったあとに改めて思うことは、「これほど真面目で優秀な人がなぜギャンブルにはまってしまったのか?」ということが疑問として残りました。それは、ハマった人にしかわからない、ギャンブルの『魔力』なのかもしれません。