Octopus's Garden

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監査が間に合わずにIFRS適用を延期する事例

最近、日本の上場企業でIFRS任意適用を表明する会社が急速に増えてきています。

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海外に子会社を持つ会社では、グループで会計基準が統一できるなど、メリットが多いようです。

 

 
一方で、もともと適用を表明していたものの、様々な理由により適用を延期する企業もあるようです。
 
Jトラストが先日リリースした開示によると、同社は以下のような理由でIFRSの適用を延期するようです。
当社の監査法人による開示体制の整備状況の監査に時間を要していることから、任意適用時期を延期することといたしました。国際財務報告基準(IFRS)の任意適用時期の延期に関するお知らせ|Jトラスト株式会社
担当する監査法人に対する不満が見え隠れするリリース内容ですね。
先日公表されたIFRS適用レポートでも、「監査法人の知識・経験不足」と言うのが、任意適用企業の不満として上がっていました。
以下、IFRS適用レポートから、監査法人に対する不満を抜粋しました。
プロジェクトの初期は監査法人もIFRSに関する知識・経験に乏しく、相談しても満足のいく回答はあまり得られなかった。(卸売業(商社))
 監査法人においてIFRSの対応事例が少なかったため、特定の会計処理に関して他社事例を質問しても的確な回答がされなかった。監査法人として我々のビジネスを理解したうえで、IFRSのポイントを押さえた対応を期待していたが、期待通りにはいかなかった。(サービス業)
 監査チームの中にIFRSに関する理解や経験が十分でない人材が多いため、基礎的な説明を行う等の対応が必要となる。(医薬品)
監査法人IFRS任意適用企業の急増により、IFRSの監査を行う体制が充分にできていないという印象があります。
特に、Jトラストの監査法人は、中小の監査法人が担当しているようですので、IFRS対応できる人材は相当限られているのではないかと思います。
 
今頃、同社には大手の監査法人のパートナーたちが、一斉に営業をかけに行っているんでしょうね。

 

先行開示事例から学び取る IFRS導入プロジェクトの実務

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