Octopus's Garden

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日本企業の監査報酬低過ぎ問題について

ロイターの記事によると、日本の監査報酬が英米と比べて低すぎ、そのために監査の品質が低いとのことです。

 

東芝の不正会計問題、日本の低い監査報酬が浮き彫り 質に懸念 | Reutersjp.reuters.com

東芝の不正と絡めているところは若干不適切かと思いますが、売上高あたりの監査報酬で比較しているので、会社規模も勘案した比較となっていて、日本企業の監査報酬の低さが浮き彫りとなっています。
調査によると、日本企業が支払った監査報酬は平均で売上高の3.2ベーシスポイント(bp)で英国の5.3bp、米国の11.8bpを下回り、先進国中で最低だった。世界全体の平均は5.6bpとなっている。
英国の2/3、米国の1/3くらいですね。
確かに、監査報酬が低ければ、監査法人はそれだけ予算を削らなくてはなりませんので、監査の品質が低くなるのはある意味当然のことです。
 
私のいた大手監査法人では、全世界で同一のマニュアルに基づいて監査を行うため、求められている手続きは日米で差はありませんでした。
 
しかしながら、監査報酬にこれだけ差があるならば、一つの手続きにかけられる時間も大きく変わってくるので、日本の監査法人の行う監査手続きが、表面的になってしまうのも、ある意味仕方がない気もします。
 
ドラクエで例えるなら、アメリカの監査法人は、レベル40くらいの4人パーティでボス戦に臨めるのに、日本の監査法人はレベル20の3人パーティでアメリカと同じ相手と戦うようなものです。
もちろん、それでも工夫次第で勝てるんですけど、全滅する(=監査が失敗する)確率はアメリカより格段に上になります。
 
しかも、昨今では、監査の基準が厳しくなってきていて、やらなきゃいけない手続きは増えているのに、工数は増やせないという不健全な状況が続いています。
 
これは個人的な感想ですが、監査報酬の問題に手をつけない中での監査基準の厳格化は、監査の品質の改善よりは、むしろ形式化に拍車をかける形になっているのではないかと思います。

 

 

 

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