Octopus's Garden

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東芝の後任の監査人が決まったそう

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photo by GALERIEopWEG


粉飾決算のあと、監査人を変更すると発表していた東芝ですが、先日、後任の監査人が決まったようです。

東芝が監査体制を刷新する。27日、2016年3月期で契約を打ち切る新日本監査法人に代わり、来期からPwCあらた監査法人を起用すると発表した。約5年ごとに監査法人を見直すことも検討する。監査の厳格化を徹底し、不適切会計の再発防止につなげる。

 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27HXE_X20C16A1TI1000/

来期からの東芝の監査人となった、PwCあらた監査法人(以下、あらた)は、カネボウ日興コーディアル証券の問題で中央青山監査法人(以下、中央青山)が業務停止になった際に設立されました。
当時、中央青山の海外の提携先であったPwCが、トヨタソニーといったグローバル企業の日本での監査を続けるために設立したのがあらたです。
あらたの設立当時、中央青山からは国際業務に従事する職員を中心に、中央青山の約三割が移籍したといわれています。
ただ、国内業務が中心の職員の多くは中央青山から法人格を引き継いだみすず監査法人に残り、国内事業が中心の顧客も同様にみすずを選びました。そのため、設立当初は、人員数・顧客数ともに他の大手監査法人に比べて小規模なものでした。
設立から10年弱たった現在でも大手監査法人との差は縮まることなく、現在も相当な差があります。
職員数でくらべると*1
あらたの人員が2,219人に対して、

www.pwc.com

三大監査法人は5,000人以上の職員を抱えているため、人員面だけ見ると、三大監査法人の半分程度ということになります。
 
あらたは、今回東芝という大口顧客の獲得で、大手3社との差を大きく縮めることになります。
まだまだ差があるとはいうものの、設立以来、縮まらなかった差が大きく縮めることになりました。

 今後の動きについて

気になるところとしては、新日本では100人以上が関与していたといわれている東芝の監査に従事する人員をどうやって捻出するのかということです。
おそらく、新日本監査法人から東芝の監査チームのメンバーを中心に人員の引き抜きをしているところだと思われます。

とはいえ、監査チームそっくりそのまま移るというわけにはいかないので、それ以外の方法でも、人員を増やす必要があります。
どこの監査法人も人出不足な上、他の監査法人に移る人はそれほど多くない業界なので、中途採用で純増に持っていくのは、厳しいです。
新卒の採用を増やせばいいかというと、それはそれで難しいです。
会計試験の受験者数、合格者数は年々減少傾向にあって、各監査法人の採用競争が激しく行われているからです。

コンサルの世界でも同じですが、大口顧客の獲得は、経営陣にとっては嬉しいばかりですが、実際に作業する人たちにとっては、そうでもなかったりしますね。

しばらくは人手不足が続くかもしれませんが、世間の注目度も高い案件ですから、あらたには、高い品質の監査を期待したいですね。
 
 

*1:あらた監査法人は、有限責任監査法人ではないため、財務情報の開示をしていないため、売上高等の情報がありません