Octopus's Garden

半歩先の生き方・働き方を考えるブログです。

小説で読む「エンロン事件」

エンロンが破産したのが2001年ですから、最近の大学生とかはもうエンロンの破産について知っている人はあまりいないかもしれませんね。

最近、日本では電力自由化とかいって、契約する電気会社が変わるとか変わらないとかっていう話をしていますが、世界の中でいち早く電力自由化に取り組んだのがアメリカでした。

アメリカの電力自由化の波にのり、急速に力を伸ばしていった企業の一つに「エンロン」という会社があります。

元々はテキサスで、天然ガスや石油などの卸売を行う会社でしたが、電力自由化を契機に電気の売買を仲介する事業を始めるなど、事業を多角化し、急速に成長していきます。

最盛期には、フォーチュン500の中の7位にランクインするなど、世界有数の企業の一つでした。前後のランクには、たしかIBMやコカコーラがいましたね。

今で言う所の、フェイスブックとかグーグルといった感じでしょうか。

そんなエンロンですが、多額の負債をバランスシートに計上していないことが発覚するなど、数々の不正が明るみになり、会社は倒産、会社関係者が多数逮捕されます。
それだけでなく、エンロンの監査を行っていたアーサーアンダーセンは解散に追い込まれます。アーサーアンダーセンは、当時、世界最大手の会計事務所でした。今でいうと、デロイトやPwCが解散したくらいの衝撃です。

最近読んだ、「青い蜃気楼」という小説では、電力自由化の始まりからエンロンの成長、それから解散まで丁寧に描いています。
SPEを使った、債務の簿外化のスキームなども図を使って丁寧に解説しているので、非常にわかりやすいです。

純粋に小説として楽しめる一冊ですし、世界を揺るがせた会計スキャンダルについて学べる一冊でもあります。

会計や経済事件に興味のある人には、是非読んでもらいたい一冊です。

青い蜃気楼―小説エンロン (角川文庫)

青い蜃気楼―小説エンロン (角川文庫)