Octopus's Garden

半歩先の生き方・働き方を考えるブログです。

空売り屋は証券市場の必殺仕置人?

最近、日本の証券市場で「空売り屋」の活動が活発化しているようですね。
先月、米国ファンド「GLAUCUS RESEARCH GUROUP」(グラウカス)が発表した伊藤忠商事に関するレポートが話題になりましたね。レポートでは、伊藤忠が海外の関係会社に関する会計上の区分を意図的に変更することで、損失の隠蔽と利益の過大計上を行った、とするものでした。
これをうけて、伊藤忠商事からは、「会計処理は全て適性だ」とする反論をすぐに公表しました。
グラウカスのレポートは、こちらです。
今月に入ってからは、医療機器の研究開発を手掛けるCYBERDYNEの株価が急落空売り投資家のアンドルー・レフト氏が率いる株式情報サイト、シトロン・リサーチがサイバーダイン社に関するレポートの公表を受けて急落するなんてこともありました。
通常、株式投資というのは、値上がりが見込まれる株を買って、株価が上がったところで売却して利益を得るというのが通常ですが、空売り屋のビジネスは、これとは逆になります。
 
空売り屋は、これとは逆に、値下がりが見込まれる株を、他の投資家から借りて、それを現在の株価で売り、株価が下がったところで株を買い戻して借りた株を返します。そのため、彼らにとっては、不正な会計処理などで、株価が実態よりも高く評価されている企業は格好のターゲットとなります。
 
「トップ・レフト」や「青い蜃気楼 小説エンロン」などのビジネス小説で有名な黒木亮さんは、「リスクは金なり」というエッセイの中で、このようなカラ売り屋のことを「必殺仕置人」と表現しています。
こうした怪しげな企業を探しだして、操作のカラクリを暴き、「必殺仕置人」のような人々が米国にいる。「カラ売りや(ショートセラー)」と呼ばれる人々(投資会社)だ
エンロン事件を取り扱った、「青い蜃気楼―小説エンロン 」でも、複雑な粉飾決算のスキームを見破ったカラ売り屋がエンロンの経営陣と戦う姿が描かれていますし、最近映画にもなった、「世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫)」は、サブプライムローンを利用した債権の欠陥を見抜いた投資家たちが、これらの債権のカラ売りをして、大儲けする様子が描かれています(どちらも実話が元になっています)。
 
最近話題になっている事情について、真実がどうなのかは判断が付きませんが、ここのところ、日本の大企業の不正会計事例が立て続けに発覚していますので、このようなカラ売り投資家の日本への進出が増えてくるのでしょうね。 
新版 リスクは金なり (角川文庫)

新版 リスクは金なり (角川文庫)

 

 

 

カラ売り屋 (講談社文庫)

カラ売り屋 (講談社文庫)